最近の新規上場(IPO)を担当した監査法人はどこですか?
新規上場(IPO)の件数は近年、2021年の125社を除いて、この10年間で年間90社前後の推移となっています。IPOを担当する監査法人は約20社に限られており、特に大手監査法人と準大手監査法人がその大部分を占めています。2024年には新規上場した86社のうち、大手と準大手の監査法人が担当した割合は 77% に達しました。
- ⚫︎大手監査法人(BIG4) が担当したIPO:40社
- ⚫︎準大手監査法人 が担当したIPO:24社
⚫︎中堅・中小監査法人 が担当したIPO:残り22社
大手監査法人(BIG4)
大手監査法人は世界的なネットワークを持ち、IPO企業に対する監査実績でも群を抜いています。2024年の新規上場企業の約半数に関わる重要な存在です。
- 有限責任あずさ監査法人(KPMG)
- 有限責任監査法人トーマツ(Deloitte)
- EY新日本有限責任監査法人
- PwC Japan有限責任監査法人
準大手監査法人
準大手の監査法人は、規模ではBIG4に劣るものの、幅広い業界に強みを持つため、新規上場企業からも高い支持を得ています。
- 太陽有限責任監査法人
- PwC京都監査法人
- 東陽監査法人
- 仰星監査法人
- 三優監査法人
2024年のIPO監査法人ランキング
2024年に新規上場を果たした企業は86社。その監査を担当した監査法人のランキングは以下の通りです。
監査法人別 IPO担当件数トップ5(2024年)
- 太陽有限責任監査法人 – 14件
- EY新日本有限責任監査法人 – 13件
- PwC Japan有限責任監査法人 – 10件
- 有限責任あずさ監査法人(KPMG) – 10件
- 有限責任監査法人トーマツ(Deloitte) – 10件
中堅・中小監査法人の存在感
中堅および中小監査法人も地域密着型の企業支援や特化した業種で力を発揮しており、2024年には22社のIPOを担当しました。特に、準大手の太陽有限責任監査法人がIPO担当件数で初の首位を獲得したことは象徴的です。
中堅・中小監査法人が存在感を高めることで、IPO市場の多様性が向上し、企業は自社の規模やニーズに合った監査法人を選びやすくなります。
こうした監査法人の間で競争が活発化することで、監査の質が高まり、コストダウンにより、IPO市場全体の成長と活性化につながるでしょう。
IPOを目指す企業にとって、どの監査法人をパートナーに選ぶかは非常に重要な決断です。監査法人の選定は、上場の成功や投資家からの信頼に直結するため、今後もその動向には注目が集まるでしょう。
NextIPOClubの取り組み
上場準備中に直面する課題は企業ごとに異なります。そのため、Next IPO Clubでは、上場を果たした企業の体験談や成功事例を共有し、これから上場を目指す企業が直面しうる問題を事前に把握し、解決策を見出すためのサポートを行っています。
上場を目指す経営者にとって、重要なのは多くの上場経験者からの生の話や、上場するうえで転ばぬ先の杖となる相談先があることです。
Next IPO Clubでは、知識ゼロからでも上場に向けて相談したりすでに上場している先輩経営者から話を聞くことが出来るコミュニティです。
最終的に上場を目指さなくても多くの経営者とのつながりや体験談から、自身の経営に活かせる刺激と学びと出会いが得られます。